連棟住宅は売りづらい?押さえたい売却リスクと対策5選

植木や花が飾られた昔ながらの日本の集合住宅のイラスト

連棟住宅は、壁を共有した建物が連なって建っているため、構造上の制約や隣家との関係などが気になりやすいです。
とくに「売却しづらいのでは」と思われるケースも多く、実際に購入希望者が二の足を踏む要因になる場合があります。
それでも、築年数が経過した物件を持て余したり、相続によって引き継いだけれど活用が難しかったりする状況では、売りづらいからといって手放さないままでは、固定資産税など維持費がかさむこともあるでしょう。
そこで本記事では、連棟住宅を売るうえで知っておきたいリスクと、売却を成功させるための対策を5つ厳選して解説します。
尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアで不動産売却を検討中の方へ向けて、具体的な注意点とポイントを網羅しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

連棟住宅の特徴と売却リスク

RISKと書かれた木のブロックの上にスーツ姿のミニチュア人形が4人立っている

連棟住宅とは、壁や床など一部を隣の建物と共有した形で建築された住宅を指します。
戸建住宅のようでありながら、構造的には集合住宅の一部にも近い特徴を持っており、個別の一棟が単独で存在するわけではない点が大きな違いです。
壁や屋根を共有している場合が多いため、修繕やメンテナンスは相手方との協力が必要となることがあります。

連棟住宅 売却を考える際、まず気になるのが「市場価値が低く見られやすい」というリスクです。
壁を共有している関係上、構造上の制約や生活上のプライバシー面を重視する買主が敬遠することがあるためです。
また、後述するように「名義変更 必要 書類」「連棟 切り離し 手続き」など、売主と買主双方に発生する法的な手続きが煩雑化しやすく、物件の流通性を損ねる要因にもなります。

さらに、連棟住宅の相続が絡む場合、複数人が共有名義となっているケースも少なくありません。
その結果、「相続人のひとりが相続放棄 どうするのか」など、問題が解決されないまま長期間売却が滞ってしまうことも考えられます。
以上のように、連棟住宅は構造上・法的手続き上・相続関係でのリスクが伴いやすいため、専門的な知識や慎重な対策が必要となります。

連棟住宅売却時の注意点

木製ブロックに注意の文字、周囲に植物と文房具

連棟住宅を売却する際には、通常の戸建住宅とは異なる注意点を把握することが重要です。
高齢化や相続による空き家問題も深刻化している昨今、尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアでも、連棟住宅が増加傾向にある場合があります。
ここでは、売却を検討する上で特に気をつけたいポイントを解説します。

隣家との共有部分の状態を把握する
連棟住宅の大きな特徴は、壁や屋根などの共有部分があることです。
隣家と共有している部分に雨漏りやひび割れなどの不具合がある場合、修繕責任がどちらにあるのかを明確にしておく必要があります。
費用負担の取り決めが曖昧だと、買主が購入を躊躇する要因になりかねません。

接道義務と建築基準法上の制限
一般的に建築基準法では、建物が公道に2m以上接していることが条件とされます。
連棟住宅の場合、切り離して単独で扱おうとすると接道義務を満たせず、建替えが困難となるケースが生じることがあります。
こうした制限があると、買主は今後の増改築やリフォームを計画しにくいため、売却価格に影響を与える可能性があります。

耐震性や老朽化の影響
連棟住宅は、建築された当時の建築基準によって構造や耐震性が左右されます。
古い時期に建てられた場合は、耐震基準を満たしていないケースもあり、住宅ローン審査の面で買主に不利益が生じる場合もあるので要注意です。
また、老朽化によって雨漏りやシロアリ被害が深刻化していると、売却時の査定額が大きく下がる可能性も高まります。

売却をスムーズに進めるための対策5選

緑の背景に黄色い数字の5のキャンドルが立っている

連棟住宅の売却には、購入希望者が安心して検討できるように準備を整えることがポイントです。
ここでは、連棟住宅 売却を成功させるための具体的な対策を5つ紹介します。

(1) 建物調査と修繕

連棟住宅に限らず、不動産売却時には建物の状態を正確に把握することが重要です。
特に連棟住宅の場合、共有部分も含めた老朽化状況の調査がカギとなります。
売却前に専門家によるインスペクションを受け、壁や屋根のひび割れ、雨漏り、シロアリなどの問題があれば、事前に修繕や補修を行うと良いでしょう。

インスペクションのメリット
建物の現状を客観的に示す報告書があれば、買主に安心材料を提示できます。
不具合がある場合は、修繕の見積書や既に行った補修の記録を示すことで信用度が高まります。
結果的に交渉がスムーズに進み、適切な価格での売却が期待できます。

(2) 共有部分の合意確認

連棟住宅では、隣家との間で共有部分の管理や修繕費負担に関する合意が明文化されていないケースも多々あります。
売却前に「隣家との取り決め書」や「共有部分に関する合意書」を作成し、明確にしておくことが重要です。
これらの書面がないと、買主が後々トラブルを懸念し、購入を見送る原因となりかねません。

管理規約や協定書の作成
もし周辺の連棟住宅一帯で統一の管理規約が存在する場合は、その内容を確認しておくことが大切です。
管理規約がなければ、今後のトラブルを未然に防ぐためにも、新たに協定書を作成しておくことを検討しましょう。
尼崎・伊丹・宝塚エリアや阪神間エリアでは地域の習慣や条例も関係するケースがあるため、地域の不動産会社や行政のアドバイスを仰ぐのも有効です。

(3) 名義変更に必要な書類の準備

共有名義で保有している連棟住宅を売却する場合や、所有者情報が古いままになっている場合には、名義変更 必要 書類の確認が必須です。
相続が発生しているのに名義変更をしていない場合は、法定相続人全員の書類や実印、印鑑証明書などを揃える必要があります。

司法書士への依頼
連棟住宅の売却時に名義変更が複雑になるケースでは、司法書士に依頼するのが効率的です。
専門家に任せることで必要書類の不備が防げるため、買主との契約手続きもスムーズに進みやすくなります。
特に相続による名義書き換えや、都市計画道路の有無など公的資料の取り寄せが必要な場合などは、時間がかかることを覚悟して早めに動きましょう

(4) 相続放棄する場合の対応

連棟住宅の売却を考えるきっかけとして多いのが、親世代からの相続です。
しかしながら、連棟住宅を相続することで管理負担や修繕費用が発生する場合、相続人の中には「相続放棄 どうする」か迷う方も少なくありません。

相続放棄の注意点
相続放棄は一度手続きを完了すると、後から撤回することができません。
また、相続放棄を行うには、相続開始を知った時点から3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きする必要があります。
いざ売却しようとしても、共有者の一部が相続放棄を行ったことで権利関係が混乱し、買主に敬遠されるリスクも生じます。

放棄する前の相談を
相続人全員が合意して売却する場合、相続放棄ではなく「相続登記をした上で一括売却する」選択肢も検討できます。
もし相続人同士で意見がまとまらないときは、不動産に強い弁護士や司法書士に相談し、権利関係を整理することが大切です。

(5) 切り離しの検討と手続き

連棟住宅の売却がうまくいかない場合、「連棟 切り離し 手続き」を検討することも選択肢のひとつです。
切り離しとは、共有部分を解消し、それぞれ独立した建物として扱えるように工事や登記を行うことを指します。

切り離しのメリットとデメリット
切り離しによって独立性を高めると、買主は戸建住宅に近い感覚で購入できるため、市場での評価が上がることもあります。
しかし、切り離し工事に伴う費用や手間がかかるほか、建築基準法の接道義務を満たさない場合は実行が難しいこともあります。
費用対効果を考慮し、切り離しが本当に有益かどうかは慎重に判断しましょう。

工事と登記の手続き
切り離しをするには、構造的な工事が必要となり、事前に行政への確認申請や許可を得ることが求められます。
さらに、工事後には分筆や分棟登記などの手続きが発生し、司法書士や土地家屋調査士など複数の専門家の協力が必要です。
実際には時間と費用がかかるため、事前に見積りを取り、売却時の価格上昇と比較しながら進めることをおすすめします。

連棟住宅売却に向く不動産会社の選び方

木のブロックに選び方の文字と赤いチェックマークが描かれている

連棟住宅の売却では、普通の戸建住宅とは異なるノウハウが必要となるケースが多いです。
そのため、売却依頼をする不動産会社選びが成功のカギを握ります。
尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアで不動産会社を探す際、以下のポイントに注目しましょう。

連棟住宅や古家の売却実績が豊富
連棟住宅ならではのデメリットや注意点を理解している不動産会社であれば、適切な販売戦略や価格設定、買主への説明が可能です。
売却実績を確認したり、相談時に事例を聞いたりすることで、信頼できるかどうかを見極めましょう。

相続や権利関係に強い提携先がある
連棟住宅の売却では、司法書士や弁護士と連携が必要になることが少なくありません。
相続放棄名義変更が絡む複雑な案件にもスムーズに対応できる体制が整っているかどうかをチェックしてください。

地元密着型で地域情報に詳しい
尼崎・伊丹・宝塚エリアや阪神間エリアには、それぞれの自治体や地域ならではのルールや慣習があります。
地元密着型の不動産会社であれば、購入希望者への説明や地域の魅力の伝え方など、地域特化の知識を活かした販売活動が期待できます。

尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアで連棟住宅を売るポイント

黄色の吹き出し型カードにPOINTの文字

都市部からのアクセスが良好な尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアは、通勤や生活利便性の高さから住宅需要も安定傾向にあります。
しかしながら、近年は新築マンションや戸建分譲など新たな選択肢も増えており、買主は物件選びに一層慎重になっています。
そこで、地域の強みを活かしつつ、連棟住宅のデメリットを補う工夫が求められます。

物件周辺の利便性をアピール
駅までの距離や通勤・通学のしやすさ、商業施設や医療機関が近いことなどを具体的に示すと、買主の興味を引きやすくなります。
連棟住宅でも暮らしやすい環境である点を強調し、生活イメージを明確に提示することが大切です。

リフォームやリノベーションの可能性
連棟住宅は戸建に比べて構造的な制約が多いものの、耐震補強や間取り変更などのリノベーションを行うことで、魅力的な住空間になる場合があります。
実際にリフォームプランや概算見積もりを提示することで、買主が購入後の暮らしを具体的にイメージしやすくなり、購入意欲が高まるでしょう。

価格設定の柔軟性
連棟住宅は市場評価が戸建住宅より低く見られるケースもあるため、売り出し価格を慎重に検討することが必要です。
相場より高すぎると長期化し、結果的に値引きを余儀なくされるリスクがあります。
地元の不動産会社と相談のうえ、適切な価格帯で早期売却を狙うのが得策です。

まとめ

木製ブロックにまとめの文字が並べられている

連棟住宅は隣家と壁などを共有している分、買主が抱く不安や法的な手続きの煩雑さがネックとなり、売却がスムーズに進みにくい傾向があります。
しかし、建物調査や修繕共有部分の合意形成名義変更に必要な書類の準備相続放棄の手続き確認、切り離しの検討など、対策次第で売却のハードルを下げることは十分に可能です。
また、地域密着型で実績豊富な不動産会社に依頼することで、尼崎・伊丹・宝塚エリア並びに阪神間エリアの需要や相場を把握しつつ、適切な販売戦略を立てやすくなります。
これらのポイントを押さえたうえで、連棟住宅の売却を検討される方は、まずは地元の信頼できる不動産会社へ相談してみることをおすすめします。

メディア厳選!高額売却を実現する尼崎の不動産会社3選

その他の記事

サイトマップ

尼崎市の不動産会社一覧

エリア

不動産売却コラム

尼崎で不動産売却をお考えの方へ。メディア厳選!早期売却で高値を実現する尼崎市の不動産会社3選

よく読まれる記事

株式会社a&y不動産の公式サイトに掲載されたロゴと室内イメージ写真

尼崎の不動産売却ならa&y不動産:評判・口コミを徹底検証

2021年に設立されて以来、高い実績と地元での評判を築いているのがa&y不動産です。会社概要や特徴、口コミ・評判から売却実績までを詳しく解説します。